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空自幕僚長はバカでもなれるのか
2008年11月12日 ゲーム コメント (2)いま話題の元空自幕僚長が書いた論文が、WEBで公開されていたので読んでみた。
論文の趣旨は「日本は侵略国家であったか」という点だと事前報道で聞いていたが
果たしてその内容がどんな内容なのか。
戦後日本のプロ軍人の考え方を知りたくて読んでみた訳である。
一読した印象は・・・・・・「ひどい論文」であった。
筆者の意図としては「日本は侵略国家でなかった」といいたいのだろうが、
ひたすら日本の立場の正当化に終始し、結論に都合のいい証跡をかき集めているだけである。
まず「日本は相手先の政府の承諾を得ないで派兵したことはない」と始まる。
こんなことが侵略を否定する材料とでも思っているのだろうか。
相手政府の承諾を「どんな手段を持ってでも」引き出す、つまり大義名分をつくるのが侵略国家の常套手段だというのに。相手国から見れば「武力で恫喝されてしかたなく承諾した=侵略行為」と思うに決まっている。
また悪名高き21か条の要求も「国際法上認められた権益」と言い放つ。
その当時の国際法とやらは列強=侵略国家が決めたものであることを忘れているらしい。インディアンに「ここは合衆国の法律で俺たちの土地と決まった。でてけ」と大差ない。
その上「台湾や韓国において日本本土同様に教育もインフラも施され、人口が大きく増加している」つまり日本は善政を敷いていたことを英領インドとの比較で誇らしげに記述している。事実ではあるが、これが侵略国家でないことの直接の証拠とはならない。植民地統治の方法論が違うだけである。相手先の国民の意思を無視している点では変わりはない。
例えば今中国が攻めてきて、日本全土が占領されたとしよう。ここで中国が日本で善政を敷けば(例えば税金が安くなるとか)日本人は侵略されたと思わないはずがない。
そもそも、侵略国家かどうかは誰が決めるのか?
それは軍を送られた国々である。
軍を送られた国に侵略されたと「思わせたら」侵略国家になってしまうのである。
たとえ侵略をしても相手に侵略されたと「思わせなければ」侵略国家でなくなるのである。
おそらく筆者のホンネは論文中盤にある一文に凝縮されている。
「当時の日本が侵略国家であったというなら、そんな国いくらでもあった。日本だけが侵略国家だと非難される覚えはない」
これである。「俺だけが悪いんじゃない」という開き直りである。
日本は侵略国家ではなかったということを証明したかったのだろうが、
この一文にあるようにやってしまったことの弁解に堕しているのである。
この論文を読んで絶望的な気分になった。
こんな論文を書く人間が国防の要職にいた。
もしかしたらすべてわかった上で書いているのかもしれない。
だが、もし本気で書いているのなら間違いなく戦争したら負ける。
軍人とくに幕僚(参謀)に必要なのは客観的な判断力である。
敵を知り己を知れば百戦危うからず、とは戦争に携わる人間の心得として至言なのである。希望や願望を交えずに超然とクールに相手と自分を分析することが軍人には必要なのだ。この論文からはその客観的な分析力の欠片も見出せない。
論文の趣旨はともかく、内容の稚拙さを大いに非難したい。
勘違いしないで欲しいのは、私は別に日本が悪い国だったと認めろといっているわけではない。あの当時の世界情勢では自国の独立と繁栄を目指せば、それしか手段がなかったはずだ。
また当時の中国、朝鮮にも大いに罪があった。「日本より軍事力が弱かった」という大罪である。隣国に「侵略できると思わせてしまう」ような国家指導者は犯罪者であり、そのような指導者しかもてない国民はその罪を自らの財産とプライドで支払うはめになるのである。
この論文のタイトル「日本は侵略国家であったのか」という問いにはわたしならこう答える。
「日本は侵略国家だった。当時の強国としてごく普通の。ただし植民地統治手法には特色があった。」
・・・・
上記を書いたあとに追記。
どうやらこの人は確信犯だ。
自分の思想をそれらしく書いただけだったか。
論文の趣旨は「日本は侵略国家であったか」という点だと事前報道で聞いていたが
果たしてその内容がどんな内容なのか。
戦後日本のプロ軍人の考え方を知りたくて読んでみた訳である。
一読した印象は・・・・・・「ひどい論文」であった。
筆者の意図としては「日本は侵略国家でなかった」といいたいのだろうが、
ひたすら日本の立場の正当化に終始し、結論に都合のいい証跡をかき集めているだけである。
まず「日本は相手先の政府の承諾を得ないで派兵したことはない」と始まる。
こんなことが侵略を否定する材料とでも思っているのだろうか。
相手政府の承諾を「どんな手段を持ってでも」引き出す、つまり大義名分をつくるのが侵略国家の常套手段だというのに。相手国から見れば「武力で恫喝されてしかたなく承諾した=侵略行為」と思うに決まっている。
また悪名高き21か条の要求も「国際法上認められた権益」と言い放つ。
その当時の国際法とやらは列強=侵略国家が決めたものであることを忘れているらしい。インディアンに「ここは合衆国の法律で俺たちの土地と決まった。でてけ」と大差ない。
その上「台湾や韓国において日本本土同様に教育もインフラも施され、人口が大きく増加している」つまり日本は善政を敷いていたことを英領インドとの比較で誇らしげに記述している。事実ではあるが、これが侵略国家でないことの直接の証拠とはならない。植民地統治の方法論が違うだけである。相手先の国民の意思を無視している点では変わりはない。
例えば今中国が攻めてきて、日本全土が占領されたとしよう。ここで中国が日本で善政を敷けば(例えば税金が安くなるとか)日本人は侵略されたと思わないはずがない。
そもそも、侵略国家かどうかは誰が決めるのか?
それは軍を送られた国々である。
軍を送られた国に侵略されたと「思わせたら」侵略国家になってしまうのである。
たとえ侵略をしても相手に侵略されたと「思わせなければ」侵略国家でなくなるのである。
おそらく筆者のホンネは論文中盤にある一文に凝縮されている。
「当時の日本が侵略国家であったというなら、そんな国いくらでもあった。日本だけが侵略国家だと非難される覚えはない」
これである。「俺だけが悪いんじゃない」という開き直りである。
日本は侵略国家ではなかったということを証明したかったのだろうが、
この一文にあるようにやってしまったことの弁解に堕しているのである。
この論文を読んで絶望的な気分になった。
こんな論文を書く人間が国防の要職にいた。
もしかしたらすべてわかった上で書いているのかもしれない。
だが、もし本気で書いているのなら間違いなく戦争したら負ける。
軍人とくに幕僚(参謀)に必要なのは客観的な判断力である。
敵を知り己を知れば百戦危うからず、とは戦争に携わる人間の心得として至言なのである。希望や願望を交えずに超然とクールに相手と自分を分析することが軍人には必要なのだ。この論文からはその客観的な分析力の欠片も見出せない。
論文の趣旨はともかく、内容の稚拙さを大いに非難したい。
勘違いしないで欲しいのは、私は別に日本が悪い国だったと認めろといっているわけではない。あの当時の世界情勢では自国の独立と繁栄を目指せば、それしか手段がなかったはずだ。
また当時の中国、朝鮮にも大いに罪があった。「日本より軍事力が弱かった」という大罪である。隣国に「侵略できると思わせてしまう」ような国家指導者は犯罪者であり、そのような指導者しかもてない国民はその罪を自らの財産とプライドで支払うはめになるのである。
この論文のタイトル「日本は侵略国家であったのか」という問いにはわたしならこう答える。
「日本は侵略国家だった。当時の強国としてごく普通の。ただし植民地統治手法には特色があった。」
・・・・
上記を書いたあとに追記。
どうやらこの人は確信犯だ。
自分の思想をそれらしく書いただけだったか。
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コメント
日本の高学歴者には「異常者」が多い
そうです
なにか教育制度や進学制度に問題があったのでしょうか・・・
そこに残る「高学歴者」ってのはすでに「異常者」ってことかね?
まぁ私自身無知無学の阿呆なもんでこんな風にしか考えないですがね