オランダ戦と中村俊輔

オランダ戦は惜しかった。率直に悔しい。
最後岡崎が決めていれば・・・。とだれもが思っただろう。
それでも0-1は最悪の結果ではない。
オランダがどこまで本気だったかはわからないが、
いまのオランダ相手でも点を取りにいけるならほとんどの国に通用するはず。
なんとか、何とかデンマーク戦を・・・・。


中村俊輔について。
私自身は彼が好きではなかった。
うまいことはうまい。おそらく全盛期でいえば日本人最高かもしれない。
ただ彼についてどうしても納得できなかったのは、いわゆるＴＯＰ下のポジションにこだわっていたことだ。

なぜだろう、と思っていた。
いまのＷ杯をみてもＴＯＰ下は相手のマークが厳しくフィジカルが弱点の中村には不向きだ。
2000年のシドニー五輪のときですらそれは明白だったと思う。
なのにインタビューで涙ぐむほどＴＯＰ下以外は嫌そうだった。

彼はいったい誰を理想としていたのだろう？
マラドーナ？　でも彼が輝いていた時代とはディフェンスの厳しさが違う。
ベルカンプ？　でも彼ほどのボディバランスは中村にはない。
ラモス？　でもラモス中心のチームはアジア予選敗退だった。

私は中村がリケルメのようになってしまうかも知れないと思っていた。
テクニックはすばらしい。でも守備が出来ない。走れない。
そして実際にそうなってしまったように思う。

私は中村がＴＯＰ下へのこだわりを捨てて2000年当時全盛期だったリバウドのようにウイング的なポジションを開拓して欲しかった。ピルロのようなレジスタでもよかった。すなわち、自分のフィジカルの弱さを自覚し、その不利が緩和されるポジションに移って欲しかったのである。
ＴＯＰ下にこだわらず自分の可能性を模索して欲しかった。
中田英寿がいなければという人もいたけど、もし中田がいなくても中村のＴＯＰ下には限界があったと思う。アジアならともかく、ワールドクラスでは厳しい。
今のＷ杯でも、メッシでもない限りＴＯＰ下はかなり苦しんでいる。

どっかの監督が中村を説得して新しいポジションへのコンバートを挑戦させてくれないだろうか。次のＷ杯は35歳、まだ不可能ではない。